カラオケボックスなどの飲食店ではお客様の忘れ物が多く、お客様が取りに戻ってくる忘れ物の中で特に多いのが携帯電話などです、忘れ物は日常茶飯事なので店員も対応は慣れているものの、時に驚くようなものに遭遇する事があります。

ある日お店に出勤するとアルバイトのスタッフが集まって何か話してる。

何があったかを聞いてみると、スタッフがこれですと気まずそうにカツラを見せてきました。

（私も薄毛なのでもう少ししたらお世話になるかもしれないウィック、スタッフも気を使い気まずそうにしていました）

どうもカツラをお客様がボックス内に忘れていったようです、なぜボックス内でカツラを外したのかは疑問でしたが、とりあえず忘れ物を保管する場所に入れておいてと睨みを利かせながらスタッフに指示しました。

私も学生時代のバイト先で一度だけ「カツラ」の忘れ物に遭遇したことがありました、そのカツラは結局誰も取りに来なかったように記憶していますが、カツラの忘れ物のインパクトは強烈で今でもその時の事は鮮明に覚えています。（その時は自分が薄毛になり別の意味でウィックを意識するとは思っていませんでしたが・・・）

スタッフにどんなお客様が忘れたかを聞いてみると、お客様は一人で利用し会計を済ませて帰っていき、会計時フロントが混雑していてあまり印象に残ってないとの事でした。

お店が閉店近くになったのでフロントでレジ集計などの作業をしていると一人の５０代くらいの男性がお店に入ってきました。

その男性から昼間にこちらの店舗を利用して忘れ物をしたのですがと声をかけられました。

男性は髪の毛もふさふさ（たぶん違うウィックを付けて取りに来たと思われる）でカツラの忘れ物のお客様だとは思わなかったのですが、ウィック忘れていませんでしたかと気まずそうに言われたので、ハッと思いカツラを持ってきました。

カツラをお客様に返すときに、お客様があまりに気まずそうにしているので思わず「大丈夫ですよ」と言ってしまい、何がどう大丈夫なんだと自分が言った言葉に動揺し、気まずい空気をよりいっそう気まずくしてしまいました。

男性は忘れ物のカツラを手に取って帰っていきましたが、お客様を気まずいまま返してしまったのは不覚でした。

カラオケボックスでは様々な忘れ物があります、あなたもカラオケボックスを利用し帰る際に忘れ物には注意してください。